2021年11月30日 / 最終更新日時 : 2021年12月1日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 11 041 昨來訪親友 太半入黄泉 昨(きのふ)來つて親友を訪へば、 太半黄泉に入る。 きのふ見し 人さへ今日は なき世ぞと さとらばたれか あだに過さむ たったきのう見た人でさえ今日は死んでしまう世の中であると気がつけば […]
2021年11月30日 / 最終更新日時 : 2021年12月3日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 12 046 今日揚塵處 昔時為大海 今日塵を揚處、 昔時は大海為(た)り 名におへる ならのみやこの 八重さくら あとだにとめぬ 野原にぞきく かの有名な奈良の都の八重桜が散ってしまい、その跡形すら全く残っていなかったので、 […]
2021年11月27日 / 最終更新日時 : 2021年11月28日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 10 036 室中雖翁曖 心裡絶喧囂 室中翁曖たりと雖も、 心裡喧囂(けんごう=やかましいさま)を絶す。 注) 「翁」の正字は、「日扁に翁」 露じもの もるばかりなる 草の屋も こヽろしずめば のどかなりけり 露や霜が漏るよう […]
2021年11月24日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 9 031 欲往蓬莱山 將此充糧食 蓬莱の山に往かんと欲し、 此を將(も)つて糧食に充つ。 われにある たからをすてヽ 仙人の すみかたづぬる 身ぞあはれなる 自分の持っている宝を放棄してまで、仙人の暮らす住家を訪ねるほ […]
2021年11月21日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 8 026 苔滑非關雨 松鳴不假風 苔滑かにして雨に關ず(かかわらず)。 松鳴りて風を假ず(借りず)。 こけむせる み山のまつの 風なくて しらぶる音の しづかなるかな 苔が生い茂る深い山には松籟もなく、音楽を奏でる音色のな […]
2021年11月18日 / 最終更新日時 : 2021年11月19日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 7 021 賴我安居處 此曲舊來長 賴(さひはひ)に我が安居の處、 此の曲舊來長し。 いくよろづ つたへてのこる しらべをも きく人のなき 世にもあるかな さまざまな曲が伝え残されてきても、それを聴く人は少ない世の中であるこ […]
2021年11月15日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 6 016 山花笑綠水 巖樹舞青煙 山花綠水に笑ひ、 巖樹青煙に舞ふ。 おもしろき 春にも有るかな さく花を つヽむ霞も 色ににほいて 注) 「匂ひて」 こヽは色のうつくしく映ずる義。 何と風情のある春であろうか。さくらの花 […]
2021年11月12日 / 最終更新日時 : 2021年11月12日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 5 011 不如鴻興鶴 えうやう入雲飛 如かず鴻と鶴と えうやうとして雲に入りて飛ばんには。 註) 「えう」の正字は、「遥のしんにようを外したもの+風」、「やう」の正字は「風+易」。 なれが身に うるはしき色の なかりせば […]
2021年11月9日 / 最終更新日時 : 2021年11月9日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 4 006 今日既老矣 餘生不足云 今日既に老いぬ。 餘生云ふに足らず。 髪白く こしかゞまりし 老の身は あすのさかえも おもはざりけり 白髪で腰が曲がってしまったこの年老いた体では、将来の繁栄など思いも及ばない。 007 […]
2021年11月6日 / 最終更新日時 : 2022年1月26日 sokei 十二代 高見直熊 後権右衛門 祖厚 怘 寒山詩偈讃歌 3 本文 寒山の詩をよみて一句の心をうたによみこころみむとおもいたちて、さびしき折々二三をよみて侍れど、つたなきまヽいかにやと思ふふしも多けれど、そはなほかうがへもせむとこたびはよめるまヽをしるして書付おくになむ。 […]