2022年3月18日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 46 216 松月叟叟冷 雲霞片片起 松月叟叟(しうしう)として冷に、 雲霞片片として起る。 注) 「叟」の正字は「風扁に叟」 雲かすみ 世をへだてたる 深山路の まつの木間(このま)の 月のさやけさ 雲や霞で俗世からさえぎら […]
2022年3月15日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 45 211 大海一滴水 吸入其心田 大海は一滴の水、 吸うて其の心田に入る。 大海の はてなき水も もとはたゞ 心の山の したヽりぞこれ 大海原の果てしない水も、元をただせば、全て心(八識・九識・十識)の意識作用から生み出さ […]
2022年3月12日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 44 206 碌碌群漢子 萬事由天公 碌碌たる(平凡で役に立たない)群漢子、 萬事天公(上帝)に由る。 よしあしも みな天地の なすわざと しらで心に まよふおろかさ 物事の善し悪しは、全て天地の神々のなせる業と知らないで、迷 […]
2022年3月9日 / 最終更新日時 : 2022年3月9日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 43 201 余郷有一宅 其宅無正主 余が郷に一宅有り、 其の宅に正主(しやうしゆ)無し。 天地の 廣き家居に 主ぞなき こヽろの玉の ひかりしらずば 物事の判断基準が理解できないと、世界中のどんなに広い屋敷に住んだとしても、 […]
2022年3月7日 / 最終更新日時 : 2022年3月7日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 42 196 煉盡三山鐵 至今靜恬恬 三山の鐵を煉り盡(=尽)して、 今に至つて靜かにして恬恬(てんてん)たり。 注) 「恬恬」とは安静の容姿。 世の人の そしるもほむも おのがなす 心ひとつの ものとさとらば 毀誉褒貶(きよ […]
2022年3月5日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 55 261 無因畫得志公師 志公師を畫き得るに因(よ)し無し。 うつしゑも 可否やなからむ 身にもてる おのが心の 玉をもたずば 自分の心の中にある美しさがなければ、写生画の良し悪しの判断もできないであろう。 262 心地調 […]
2022年3月5日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 53 251 今日歸寒山 枕流兼洗耳 今日寒山に歸り、 流に枕し兼ねて耳を洗はん。 山ふかく 今日かへり来て よの塵に けがれし耳を あらふすゞしさ 今日、山奥に帰ってきて、世の中の煩わしい雑事や俗事から逃れるのは、何とすがす […]
2022年3月3日 / 最終更新日時 : 2023年5月18日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 41 191 野情多放曠 長伴白雲閑 野情放曠(こう=広々としてなにもない)多く、 長く白雲に伴うて閑なり。 ちりもなし ひとり野山の 雲霧を 友となしつヽ あそぶこヽろは 一人で野山にでかけて、雲や霧を相手にくつろいで、何も […]
2022年2月28日 / 最終更新日時 : 2022年3月3日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 40 186 莫曉石橋路 縁此生悲歎 石橋(しゃくけう)の路を曉(さとる)莫し。 此に縁つて悲歎を生じ、 注) 石橋=天台赤城山上高きこと一万八千丈の上にあり、広さ尺に満たず。 雄こヽろを 振おこさずば いかにして あやうきは […]
2022年2月27日 / 最終更新日時 : 2022年4月26日 sokei 一口メモ 寒山詩偈讃歌 59 281 足清風 扇不搖 凉氣通 清風足る。 扇搖(ゆる)がずして、 凉氣通ず。 松風を あふぎにかへて 夏も猶 すゞしく過ぐる みやまぢの奥 涼風を送り込む扇に代えて、松の間を抜ける風そのものが、真夏でさえも涼しく感じさ […]