2022年3月27日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 49 231 元非隱逸士 自號山林人 元(もと)隱逸の士に非ずして、 自ら山林の人と號す。 山ふかく 世はのがれても かくれえぬ 心のさるを いかにしてまし 山奥深く逃げ込んで来ても、消え去ることのないこの心の煩悩は、どのよう […]
2022年3月25日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 48 226 國清寺中人 盡道寒山癡 國清寺中の人、 盡く道(い)ふ寒山癡(痴)なりと。 知らぬこそ おろかなりけれ わらふ人 わらはるヽ人 ともになき身と 笑う人も笑われる人も、共にこの世では明日をも知れぬはかない身であるこ […]
2022年3月21日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 47 221 老鼠入飯瓮 雖飽難出頭 老鼠飯瓮(をう=瓶)に入れば、 飽くと雖(いえど)も出頭し難し。 かぎりなき 心のよくに あかずして 終には身をも ころすおろかさ 際限のない私欲に明け暮れて、最後には身を滅ぼしてしまう愚 […]
2022年3月18日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 46 216 松月叟叟冷 雲霞片片起 松月叟叟(しうしう)として冷に、 雲霞片片として起る。 注) 「叟」の正字は「風扁に叟」 雲かすみ 世をへだてたる 深山路の まつの木間(このま)の 月のさやけさ 雲や霞で俗世からさえぎら […]
2022年3月15日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 45 211 大海一滴水 吸入其心田 大海は一滴の水、 吸うて其の心田に入る。 大海の はてなき水も もとはたゞ 心の山の したヽりぞこれ 大海原の果てしない水も、元をただせば、全て心(八識・九識・十識)の意識作用から生み出さ […]
2022年3月12日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 44 206 碌碌群漢子 萬事由天公 碌碌たる(平凡で役に立たない)群漢子、 萬事天公(上帝)に由る。 よしあしも みな天地の なすわざと しらで心に まよふおろかさ 物事の善し悪しは、全て天地の神々のなせる業と知らないで、迷 […]
2022年3月9日 / 最終更新日時 : 2022年3月9日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 43 201 余郷有一宅 其宅無正主 余が郷に一宅有り、 其の宅に正主(しやうしゆ)無し。 天地の 廣き家居に 主ぞなき こヽろの玉の ひかりしらずば 物事の判断基準が理解できないと、世界中のどんなに広い屋敷に住んだとしても、 […]
2022年3月7日 / 最終更新日時 : 2022年3月7日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 42 196 煉盡三山鐵 至今靜恬恬 三山の鐵を煉り盡(=尽)して、 今に至つて靜かにして恬恬(てんてん)たり。 注) 「恬恬」とは安静の容姿。 世の人の そしるもほむも おのがなす 心ひとつの ものとさとらば 毀誉褒貶(きよ […]
2022年3月5日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 55 261 無因畫得志公師 志公師を畫き得るに因(よ)し無し。 うつしゑも 可否やなからむ 身にもてる おのが心の 玉をもたずば 自分の心の中にある美しさがなければ、写生画の良し悪しの判断もできないであろう。 262 心地調 […]
2022年3月5日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 sokei くずし字解読 寒山詩偈讃歌 53 251 今日歸寒山 枕流兼洗耳 今日寒山に歸り、 流に枕し兼ねて耳を洗はん。 山ふかく 今日かへり来て よの塵に けがれし耳を あらふすゞしさ 今日、山奥に帰ってきて、世の中の煩わしい雑事や俗事から逃れるのは、何とすがす […]