2021年11月24日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 9 031 欲往蓬莱山 將此充糧食 蓬莱の山に往かんと欲し、 此を將(も)つて糧食に充つ。 われにある たからをすてヽ 仙人の すみかたづぬる 身ぞあはれなる 自分の持っている宝を放棄してまで、仙人の暮らす住家を訪ねるほ […]
2021年11月21日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 8 026 苔滑非關雨 松鳴不假風 苔滑かにして雨に關ず(かかわらず)。 松鳴りて風を假ず(借りず)。 こけむせる み山のまつの 風なくて しらぶる音の しづかなるかな 苔が生い茂る深い山には松籟もなく、音楽を奏でる音色のな […]
2021年11月18日 / 最終更新日時 : 2021年11月19日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 7 021 賴我安居處 此曲舊來長 賴(さひはひ)に我が安居の處、 此の曲舊來長し。 いくよろづ つたへてのこる しらべをも きく人のなき 世にもあるかな さまざまな曲が伝え残されてきても、それを聴く人は少ない世の中であるこ […]
2021年11月15日 / 最終更新日時 : 2021年11月24日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 6 016 山花笑綠水 巖樹舞青煙 山花綠水に笑ひ、 巖樹青煙に舞ふ。 おもしろき 春にも有るかな さく花を つヽむ霞も 色ににほいて 注) 「匂ひて」 こヽは色のうつくしく映ずる義。 何と風情のある春であろうか。さくらの花 […]
2021年11月12日 / 最終更新日時 : 2021年11月12日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 5 011 不如鴻興鶴 えうやう入雲飛 如かず鴻と鶴と えうやうとして雲に入りて飛ばんには。 註) 「えう」の正字は、「遥のしんにようを外したもの+風」、「やう」の正字は「風+易」。 なれが身に うるはしき色の なかりせば […]
2021年11月9日 / 最終更新日時 : 2021年11月9日 sokei 寒山詩偈讃歌 寒山詩偈讃歌 4 006 今日既老矣 餘生不足云 今日既に老いぬ。 餘生云ふに足らず。 髪白く こしかゞまりし 老の身は あすのさかえも おもはざりけり 白髪で腰が曲がってしまったこの年老いた体では、将来の繁栄など思いも及ばない。 007 […]
2021年11月6日 / 最終更新日時 : 2022年1月26日 sokei 十二代 高見直熊 後権右衛門 祖厚 怘 寒山詩偈讃歌 3 本文 寒山の詩をよみて一句の心をうたによみこころみむとおもいたちて、さびしき折々二三をよみて侍れど、つたなきまヽいかにやと思ふふしも多けれど、そはなほかうがへもせむとこたびはよめるまヽをしるして書付おくになむ。 […]
2021年11月3日 / 最終更新日時 : 2022年2月12日 sokei 一口メモ 寒山詩偈讃歌 2 序 高見祖厚禅師は余が精神上再生の恩人なり。 疇昔(ちゅうせき=むかし)贅を禅師榻(とう=長椅子)下(とうか=足元)に執る者数多ありしと雖も、多くは世に隠れて道筋を守るの人なり。 偶々一時盛名を得たる近衛侯爵、佐々克堂氏 […]
2021年10月31日 / 最終更新日時 : 2022年1月26日 sokei 一口メモ 寒山詩偈讃歌 1 紹介文 高見祖厚、天保十四年六月、肥後熊本、細川藩士の家に生まる。 幼名を直熊と言い、家督を相続して累代の名 権右衛門を称す。 明治の世、廃藩置懸の後は名を「まもる」(古の下に心)と改め、後に剃髪して祖厚と称す。 祖厚の […]