豊後街道を辿る その5

本来の豊後街道である県道337号線に戻り、東に進むと程なくして熊本市中央区黒髪「一里木の跡」の場所にたどり着きましたが、それがなかなか見つからない。ようやく探り当てたのが左と中央の写真の姿で、雑木がうっそうと茂っていました。右画像が本来あるべき姿です。

何やら、これからの探訪の難しさを象徴しているかに思えました。中央の画像は正面左にある俳句と熊本県大津街道杉並木保存会のメンバー及び制作に当たった関係団体が表示されていました。

俳句は、「旅人の 恋ひし緑陰 あととめず 小壺」と書いてあるようで、熊本の歌人、阿部小壺の作と思われます。

更に正面右には、次の様な文章があったようですが、気づきませんでした。

  一里木の榎の碑
 むかし 熊本から外に通ずるには豊前 豊後 薩摩 日向の
四往還があって 元標の新町一丁目札の辻から一里毎に両側に
榎を植えてこれを一里木 ニ里木 三里木といっていた
この地は豊後往還のいわゆる大津杉並木で知られる道路の
一里木の所在地で 近年まで左右に実に見事な大榎が天に
伸びていた
思へばむかしはお江戸三百里に旅立つ人を見送ってここで別れの
杯を酌みかわし無事を祈ったという
その歴史を秘めた大榎が近年相次いで枯死して姿を消し
去ったので愛惜の念ふかく ここに記念の碑を建てて後世に
伝えることにした           精之 撰
   昭和四十八年三月吉日
     熊本県大津街道杉並木保存会 松原 覚
      〃    〃  事務局長 吉村四郎

taronの日記漂流先

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