夢ものがたり その3

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #5013-2
護成矦打つゝきて、交者里し(細川)護成矦打棄つきて、交はりし
人尓盤、木下廣次、佐々友房、池辺人には、木下廣次佐々友房池辺吉太郎
吉太郎なと、世尓志ら禮多る人々も(吉太郎)など、世にしられたる人々も
夢と消天、あとなし。まを須も、かしこ介禮と。夢と消て、あとなし。まをすも、かしこけれと。
明治天皇、照憲皇太后を者しめ明治天皇、照憲皇太后をはじめ
多天末津里、於もひも可介ぬ、ゆめ登消たてまつり、おもひもかけぬ、ゆめと消
賜ひぬ。猶臣尓者、乃木大将夫妻賜ひぬ。猶臣には、乃木大将夫妻
其他志る須尓、いと満あら須。ミ奈其他しるすに、いとまあらずみな

1行目「打つゝ」は、「打棄つ(=打ち捨てる)」という意味です。木下廣次は法学者、佐々友房は教育者・政治家、池辺吉太郎はジャーナリストです。 4行目「まをすも」=「申し上げるも」。 8行目「いとまあらず」=「暇あらず(ひまがないほど多くの)」

【意訳】

(細川護久公、近衛篤麿、長岡護美、細川)護成などの諸侯がいなくなって、交際する人々は、木下廣次・佐々友房・池辺吉太郎など、世間に知られた人々も、夢と消えて後形無しだ。申し上げるのもおこがましいが、大変な重要人物であった。明治天皇や照憲皇太后をはじめ貴人達も思いがけずお亡くなりになってしまった。尚、臣下には乃木大将夫妻その他揚げるには切りが無く、皆

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