当家に関わる諸控 その24

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #3022
     年号月            何之何某 判     和暦年号何月            何の誰それ 印判
        何之何某殿        何の之誰それ殿
     名乗判鑑     名乗判鑑(なのりはんかがみ)
     印鑑     印鑑
     兜立物幕之紋 定紋之図     兜の立物の幕の紋 定められた紋の図です。
           兜立物<茗茄(正しくは荷)>黒塗           兜立物は、ミョウガで、黒塗りです。
           家来甲揃立物鹿之角金磨           家来の甲揃いの立物は鹿の角で、金で磨かれています。

上記の上から四行は、前頁の「親類縁者附」の署名部分の説明です。 「名乗判鑑(なのりはんかがみ)」とは、自分の名前や身分などを告げた上で、自ら予め登録した花押のことで、これによって、後々署名された花押が本人による署名かどうかの真偽を判定することができます。

花押の例は、当家十代が拝受した「知行宛行状」に当時の藩主である細川斉護公の花押を参考にして下さい。

5行目の「兜立物幕之紋」とは、兜を立てかける台に使用される、目隠し用の幕に用いられる紋のことです。 立物の解説です。

原文は「茗茄」と書かれていますが、正しくは「茗荷」です。「茗荷」は、「冥加(みょうが=神仏の加護)」にかけて、戦国武士はこの茗荷紋を好んで使用したようです。

「甲揃」とは、甲冑(鎧兜)一式のことのようです。

「鹿の角」は、昔から力の象徴として、また福を呼ぶ縁起物として人々から拝められてきたようです。

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