当家に関わる諸控 その23
くずし字解読
従類附(前頁より) | 従類附(当家一族・家来の記録)の続きです。 |
一 家内何人 | 一 当家中に何人います。 |
内 | その内 |
壱人 自身 | 1人 自身 |
壱人 養父母 | 1人 養父母 |
壱人 伯父 伯母 | 1人 伯父 伯母 |
壱人 姉 妻 | 1人 姉 妻 |
壱人 妹 | 1人 妹 |
壱人 育浪人何方居住と申候事 認候筈在懸ニ候へハ郡手永 何之何某 於所居住と之事書出し候事 | 1人 養育中の浪人は、どこに居住していますと、申し上げる事を 確認すること。預けている場合は、どこの郡・手永の何の誰それに 於いて住んで居ることを書き出す事。(?) |
右之通御座候以上 | 右の通りでございます。 以上。 |
年号月 何之何某 判 | 和暦年号と月 何の誰それ 印判 |
何之何某殿 | 何の誰それ殿 |
親類縁者附 | 親類縁者附(親類・縁続きの人の記録) |
一 何之何某 私何ニて御座候 | 一 何の誰それ 私は、こういう人間です。 |
一 同断 同断 | 一 同じく 同じく |
養実之従弟と甥迄認候事 | 養子、実子の従弟(じゅうてい=年下の男のいとこ)と甥(おい=自分の兄弟姉妹が生んだ男子)まで確認すること。 |
右之通御座候 以上 | 右の通りでございます。 以上 |
一口メモ
この頁では、「従類附」と親類縁者附」の書き方の説明がなされています。
「従類附」は、家族の他に、当家の一族や家来についての報告が必要で、かなりの人数がその対象となっているはずですが、残念ながら記録は残されていません。但し、江崎彦左衛門と打山又助(いずれも十代の家来と思われます)に関する文書が残されています。
また、「親類縁者附」もかなりの数に上ると思われます。例えば当家十代は志方家からの養子ですが、3名の甥がおり、実子は男子6名(内3名は早世)、女子3名と大人数ですので、対象の人物は、かなりの数となると思われます。