江崎彦左衛門先祖 その4

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #3020

くずし字解読

又七郎屋敷より乗込候節者権右衛門又七郎者表向又七郎の屋敷から乗り込んだ折には、権右衛門も又七郎も正面
より相懸り被申し候尤権右衛門組十一人又七郎并家来から攻めました。もっとも、権右衛門組は11名、又七郎とその家来
共大勢之内先祖彦左衛門儀権右衛門懸り場より達大勢の人の中で、先祖の彦左衛門は、権右衛門の持ち場から
一番ニ乘込申候処路地之土戸稠敷堅メ有之候を真っ先に乘り込んだところ、路地に漆喰を塗った引き戸がしっかりと敷き詰めていたのを
先祖打破り候処門より青貝柄之鑓ニて左之肩先先祖の彦左衛門は、これを打ち破ったところ、門から(敵が)螺鈿造りの柄の槍で、左の肩先
尓突懸り候を三尺際より引折左ニ持刀を堤其口よりに突きかかったのを、先端から三尺程の所から引き折って、左に持っていた刀を包み込み、その入口より
込入候得者権右衛門又七郎両人も同前ニ込入被申候処突っ込めば、権右衛門、又七郎両人も同じ様に突っ込んだところ、
先祖左右尓刀鑓を持居候ニ付支ニ成候と被存候哉先祖の彦左衛門は、左右の手に刀や槍を持っていたので、支援しましょうと言いました。
其節先祖名九郎兵衛と申候ニ付九郎兵衛働権右衛門その折、先祖の名前は九郎兵衛と言ったので、九郎兵衛の働きを権右衛門は
見届候条鑓ハ捨候へと被申候ニ付捨候而入込候處見届け、槍は捨てなさいと言ったので、彦左衛門は槍を捨てて、入り込んだところ

一口メモ

いよいよ、臨場感あふれた争いの場面にさしかかり、彦左衛門の働きが描写されています。

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