十代 高見権右衛門武棟 (11)

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #1001

仕直ニ妙解寺へ奉入御遺髪御影御霊位奉納直ニ御花畑へ罷出御

影御筆之御懸物御寶蔵へ奉納候同年同月二十一日此度御入國御用懸被 仰付候

同九月二十一日御葬式并ニ御法事御用懸相勤候ニ付御紋附御袷羽織御小袖被

下置候事少将御拝任ニ付御祝御能御用懸も被 仰付候段中之間ニおひて御用

番口達ニ相成候同十一月二十五日御家督被(遊)御祝御紋附御上下一具同御小袖被下置

候同十二月十六日御用人被遊御免座席元之通中着座被 仰付堀丹右衛門組ニ被差

加候同二年二月十一日御入國御用懸且御任官御用懸を茂相勤候ニ付御紋付御上下

くずし字解読

御遺髪御影御霊位奉納(ごいはつ、みかげ、ごれいい、ほうのう)。(妙解寺に入り奉り)遺髪と御影、御霊位を奉納された。

(御)影御筆之御懸物御寶蔵へ奉納候(<み>かげおんふでの、かけもの、おんたからぐらへ、ほうのうそうろう)。御影のお筆の掛軸を宝倉に奉納した。

御葬式并ニ御法事御用懸相勤(おそうしき、ならびに、ごほうじ、ごようがけ、あいつとめ)。お葬式とご法事のご用係を勤めたので。

御祝御能御用懸も(おいわい、おのう、ごようがけも)。(少将様が中将になられた)お祝いのご用係も。

御家督被(遊)御祝御紋附(ごかとく、おいわい、あそばされ、ごもんつき)。ご家督の内祝いをされ、紋付き(裃一揃えと小袖を戴いた)。

注) 文章の流れから、「遊」の文字が欠落されていたようです。

御用人被遊御免座席元之通中着座(ごようにん、ごめんあそばされ、ざせき、もとのとおり、なかちゃくざ)。御用人の役職を解かれ、地位は元の通りの中着座(を命じられた)。

御入國御用懸且御任官御用懸を茂相勤候(ごにゅうこく、ごようがかり、かつ、ごにんかん、ごようがかりをも、あいつとめ、そうろう)。お殿様が熊本に帰国されるにあたり、そのご用係とその任官の官職についても勤め上げた。

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