十代 高見権右衛門武棟 (9)

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #1001

被遊御祝御紋付御長上下一具同御小袖一被下置候同年十二月七日来春出府被 仰付候

白金詰被 仰付候同五年正月十五日御発駕御同日出立仕御行列ニ待之候様 御直ニ被 

仰付同二月十二日出立仕中國通行勘ニ而罷登候同三月廿一日御着御同日江戸表へ着仕

白金御屋形へ相詰申候同年十二月十九日来年若殿様御参府之上直ニ龍之口へ

相待候様被 仰付候ニ付 御着府之上龍之口御屋敷へ引越相勤申候同六年正月六日

白金詰中一橋御用懸被 仰付候同九日當春直ニ御當館ニ相詰候様被 仰付候万延元年

正月廿一日 御家督御禮之節 公義御目見ニ被遊御座成候段御達御座候同年三月

くずし字解読

被遊御祝御紋付御長上下一具同御小袖一被下置候(おいわいあそばされ、ごもんつきおんながかみしも、いちぐ、どうおんこそでいち、くだしおかれ、そうろう)。(お殿様が中将に昇進されたことを)お祝いになり、紋付きの長裃を一揃えと小袖を一つ下された。

御発駕御同日出立仕御行列ニ待之候様 御直ニ(おんはつが、ごどうじつ、しゅったつつかまつり、ごぎょうれつに、これまつそうろうよう、おんただちに)。お殿様が発駕なさるその日に出発し、行列を待ってそれに加わるよう,直ちに。

出立仕中國通行勘ニ而罷登候(しゅったつつかまつり、ちゅうごくみちゆき、かんにて、まかりのぼりそうろう)。出発し、中国道を行くのに勘をはらかせ江戸に向かった。

白金御屋形へ相詰申候(しろがね、おやかたへ、あいつめ、もうしそうろう)。白金の中屋敷に勤めた。

御着府之上龍之口御屋敷へ引越(おんちゃくふのうえ、たつのぐち、おやしきへ、ひっこし)。江戸に」着くと、上屋敷の龍之口の屋敷へ引っ越し(た)。

白金詰中一橋御用懸被 仰付候(しろがね、つめじゅう、ひとつばし、ごようがかり、おおせつけられ、そうろう)。白金の中屋敷に勤めている間、江戸城一橋門内の屋敷のご用係を命じられた。

公義御目見ニ被遊御座成候段御達御座候(こうぎ、おめみに、あそばされ、ござなり、そうろうだん、おたっし、ござそうろう)。江戸幕府の公儀にお目見えをするようにお達しがあった。

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