光尚君御家譜抜書 30

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #3008

御仁躰之取次ニ而去ル御歴々尓御所望也三原正盛之刀

行衛不知此刀ニ而者我説奇怪之咄し多し竹内数馬ニ

立花飛州給りし感状ハ数馬渡辺新弥仲光小内膳

三人連名也ト云々

高見権右衛門茂千場作兵衛等と共ニ相図之刻限裏門乃

方へ向希るニ竹内者兼て討死トおもひ定メ刻限より毛

者やく押寄候得ハ高見後レ堂りと者や川帝打破里

くずし字解読

御仁躰之取次ニ而去ル御歴々尓(ごじんてい、の、とりつぎにて、さる、おれきれきに)。品位のあるお方の取り次ぎで、さる立派な人達に。

行衛不知此刀ニ而者我説(ゆくゑ、しらぬ、このかたな、にては、がせつ)。行方が判らなくなったこの刀については、独りよがりの説(や奇怪な話が)。

立花飛州給りし感状ハ(たちばな、ひしゅう、たまわりし、かんじょうは)。立花飛州(立花宗茂)から賜った賞状は。

三人連名也ト云々(さんにん、れんめい、うんぬん)。3人連名であったとか。











相図之刻限裏門乃(あいずの、こくげん、うらもんの)。合図の時間に裏門の(方へ)。

兼て討死トおもひ定メ(かねて、うちじにと、おもいさだめ)。かねてより討死しなければいけないとの思いを持っていたので。

後レ堂りと者や川帝打破里(おくれたり、と、はやって、うちやぶり)。遅れてしまったと、勇みたって。

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