光尚君御家譜抜書 22

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #3008

阿部屋敷江来り働希る可事濟帝後御吟味之時

八郎兵衛儀仕手不被 仰付候処押而阿部屋敷へ来候事ハ

い可尓との 御意也其時八郎兵衛弟数馬仕手被 仰付候而

無心元存参候よし其時尤之事也然ハ数馬討死之時者

一所ニ居候哉与御尋阿り希るニ場所達討死之時不存と云

弟を無心元跡ゟ参候程ニ而討死いたすも志らぬと云

不都合之事第一御下知を背支其上不埒之申分旁

くずし字解読

事濟帝後御吟味之時(ことすみて、のち、おん、ぎんみのとき)。誅伐が終わって、その取り調べの時。

押而阿部屋敷へ来候事ハ(おして、あべやしきへ、きたり、そうろうことは)。阿部屋敷に強行に来たことは。

い可尓との 御意也其時(いかに、との、ぎょいなり、そのとき)。どうしてかとの(殿の)お考えであった。その時。

無心元存参候よし其時尤之事也(こころなき、もとあり、まいりそうろう、よし、そのとき、もっともの、ことなり)。他意はなく、参加したということであったとのこと。その時はもっともな事だ。












一所ニ居候哉与御尋阿り希るニ(いっしょに、きょそうろうや、と、おたづね、ありける、に)。同じ場所に居たのかとお尋ねがあったが。

弟を無心元跡ゟ参候程ニ而(おとうとを、こころなき、もとあと、より、まいりそうろう、ほどにて)。この部分の意味は理解できません。二行前の「無心元在」との対比も不明です。

不都合之事第一御下知を背支其上(ふつごう、のこと、だいいち、おんげちを、そむき、そのうえ)。(弟の討ち死に気が付かなかったということは、まず一番不都合なことであり、命令に背き,その上(けしからぬ申し分)。

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