光尚君御家譜抜書 18

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #3008

光尚君ニも此事内々被聞召候由ニ候得共者や被 仰付候天

被差替候事茂難成数馬事若年にして原城ニ而も

手柄あり武勇尓おひてハ無比類事なれハ必無怪我

首尾好仕廻追罷歸候得と追々御懇意之仰有けるニも

只難有と計り御請申上候既ニ廿日之夜者身を清免

拝領して得堂る白菊の名香を阿く迠髪ニとめ白無垢に

白堂す支白絹を以て鉢巻をし免

くずし字解読

被聞召候由ニ候得共者や被 仰付候天(ききめされ、そうろうよしに、そうらえども、はや、おおせつけられ、そうろうて)。お聞きになった ということであっても、もはや仰せつけられたので。

被差替候事茂難成(さしかえられ、そうろうことも、なん、なり)。 差し替えられる事も難しいので。

武勇尓おひてハ無比類事な連ハ(ぶゆうに、おいては、ひるいなき、ことなれば)。武勇については、飛び抜けて 優秀であったので。

追々御懇意之仰有けるニも(おいおい、ごこんいの、ぎょう、 あるけるにも)。追って親切な、お言葉があったけれども。

既ニ廿日之夜者(は)身を清免(すでに、はつかの、よるは、みをきよめ)。


白菊の 名香を阿く迠髪二とめ白無垢に(しらぎくの、めいこうを、あくまで、かみに、とめ、しろむくに)白菊の名高い香りを飽きるまで髪に移し留め、白無垢=白い装束。

白堂す支白絹を以て鉢巻をし免(しろ、たすき、しらぎぬをもって、はちまきを、しめ)。

白地の絹で、たすき、鉢巻きを締めて。

このページに書かれている変体仮名は、次のとおりです。

「帝」=(て)、「連」=(れ)、「希」=(け)、「茂」=(も)、「者」=(は)、「免」=(め)、「阿」=(あ)、「尓」=(に)、「堂」=(た)、「支」=(き)、「免」=(め)

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