光尚君御家譜抜書 17
同役堂るニよ里同討手之仰を蒙り候と也此事者以
数馬伝へ聞先御代御取成ル事ハ皆人之知る処也今度
御恩報世よとハ殉死をも遂遍支毛のヽ奈がらへ居るとの
事奈る尓也上ニ茂外記の申所最ト被 思召上候得ハこ楚
其満ヽ被 仰付堂る奈るべし御先代拝趨之輩者
腰抜ニ而當御代之御用ニ茂立奴身也今度い左支よく
討死壽るゟ外ハ阿る満し登おもひ定免希ると也
くずし字解読
同討手之仰を蒙り候と也(どう、うっての、ぎょうを、かうむる、そうろうと、なり)。討手を見上げ敬う恩恵を受ける。
御取成ル事ハ皆人之知る処也(おとりなさる、ことは、みな、ひとのしる、ことなり)。殿様が採用されることはだれでも知っていることだ。
其満ヽ被 仰付堂る奈るべし(そのまま、おおせつけ、られたるなるべし)。そのままおおせつけられた。 御用ニ茂立奴身也今度い左支よく(ごようにも、たたぬみ、なり、こんど、いさぎよく) 。) ゟ外ハ阿る満し登おもひ定免希ると也(より、ほかは、あるまじと、おもいさだめ、けるとなり)。 (討ち死にする)よりほかはあるまいと思いを決めたとのこと。