十代 高見権右衛門武棟 (5)

熊本大学附属図書館所蔵 高見家文書 #1001

之御供調被 仰付候同年十月朔日別段御取締 御用詰込ミ被 仰付置候処格別

致心配候旨ニ而御紋附御小袖同御袷御羽織被下置候同月十一日来年 御参勤

之御供被 仰付候同四年三月九日出立同四月十一日江戸着嘉永元年二月當年

御帰国之御供被 仰付置候処 太守様御疝(せん=腹が急に痛む)積氣ニ而御發駕御延引遊され候

ニ而其儘相詰居申候處同六月廿一日當秋御國許江被差下来春出府被 仰付旨

被 仰出同六月廿五日数年出精相勤候ニ付御紋付御上下一具御帷子一つ被下置候

同年八月十八日江戸被差立同九月十九日御國へ着同二年二月御國許被差立

くずし字解読

御取締 御用詰込ミ被 仰付置候処格別(おんとりしまり、ごようつめこみ、おおせつけおかれ、そうろうところ、かくべつ)。取り締まりのご用の宿直を命じられていたが、格別(心配りをしたので)。

致心配候旨ニ而御紋附御小袖(しんぱいいたし、そうろうむねにて、ごもんつき、おんこそで)。配慮をされたということで、ご紋付き小袖(とあわせの羽織を戴いた)。

嘉永元年二月當年(かえいがんねん、にがつ、とうねん)。嘉永元年二月に、今年(帰国のお供を命じられたが)。

太守様御疝積氣ニ而(たいしゅさま、ごせんしゃっきにて)。太守様が急な腹痛の癪の病気で。

ニ而其儘相詰居申候處(にて、そのままあいつめ、きょもうし、そうろうところ)。(そういうこと)で、そのまま(お屋敷に)待機していたところ。

数年出精相勤候ニ付(すうねん、しゅっせいあいつとめ、につき)。数年来精を出し勤めに励んだので。

同二年二月御國許被差立(どうにねん、にがつ、おくにもとを、さしたたれ)。同二年二月おくにもとをさしたち)。同二年二月に国許(熊本)を出発。

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