護成矦打つゝ(打棄つ)きて、交者里し
人尓盤、木下廣次、佐々友房、池辺
吉太郎なと、世尓志ら禮多る人々も
夢と消天、あとなし。まを須も、かしこ介禮と。
明治天皇、照憲皇太后を者しめ
多天末津里、於もひも可介ぬ、ゆめ登消
賜ひぬ。猶臣尓者、乃木大将夫妻
其他志る須尓、いと満あら須。ミ奈
夢と奈里ぬる乎、於もへ者世尓殘る
毛の那し。雪花紅葉も皆
夢と見る/\よそのことく於もひ
奈して、おとろく那し。口尓のミ語り
天まことの夢能こと者里乎志る
人那し。唯釋尊者其おろ可
奈る心乎さとし天、此世尓有うち尓
思ひ無すぼ(結)本禮(ほれ=解れ)多るをと紀て、こゝろ
思ひむすぼほれたるをときて、こゝろ
安く過し天よと、教乎のこし給ふ
大慈大悲の心こそ末ことの夢を
志里給へるこそたふと可李
氣連。
花も美知ゆ幾母
きえ天盤るおとも那し
何可常なる世の中
能こ登。
こ盤源氏物語乃ゆめ能
浮橋といつる巻の心耳(に)
奈ら非天、おの連可、過來つる
まのあ多り見多るゆめ乃
於も可介乎、かひ付多る毛の
な李
大正三年十二月廿七日
しる須。 判